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蓮池 薫 著「日本人拉致」岩波新書 新赤版2064 株式会社岩波書店
212ページ・定価940円(税別)2025年5月20日 初版第1刷
【目次】
はじめに――ある人の言葉
選択肢のなかった日々
何のために二四年間を奪われたのか
Ⅰ 問題は決して「解決済み」ではない
1 「八人死亡」は事実か
二〇年の時を経て
「遭難救出」から「拉致」へ
当局へのダメージ軽減――二つの策略
筋書きどおりに動かせる人物を
指導部は何を見誤ったか
2 変遷する説明――横田めぐみさんをめぐって
他人の遺骨だった
拉致被害者の住所は最高機密
妻の「死亡日」を錯覚?
車の行き先は
不自然な「遺骨」保管経緯
捏造の理由
Ⅱ 日本人拉致の本当の目的
1 直接の目的は何だったのか
拉致機関は二つ
「よど号」グループによる“人材獲得”
スパイ網の構築のために
「土台人」を利用してのなり代わり
非合法、半合法、合法
2 世界各地で発生した事件
金賢姫の告白
「日本人は思いどおりにはできない」
偶発的な拉致だったのか
ーー人の被害――一九七七?七八年
曽我ひとみさん親子・田口八重子さんの場合
前代未聞の同時多発事件
Ⅲ 拉致は北朝鮮に何をもたらしたのか
1 果たされなかった目的
進まない思想改造
「拉致されたことは恥ずかしい」
一九八八年、実家に届いた手紙
「豆飯を食わせる」警告
二〇〇二年の方向転換
謝罪の背景――経済援助だけではない
2 まず「拉致」ありきの発想
最初の拉致で、犯人は逮捕されていた
なり代わったが、持て余す
対外情報調査部の「消極性」
逮捕、自白
送還ののち「非転向長期囚」に
3 計画を頓挫させたもの
確認できない工作員教育
工作員の条件――政治軍事大学卒業
脱出に成功した被害者たち
国内で育成する方針に
外国人「工作員化」の非現実性
Ⅳ 変容する思想教育
1 工作員育成のための「マインドコントロール」術
言いようのない孤独
韓国敵視――塗りつぶされた「韓」の字
「社会主義は世界の趨勢」
映画学習、日本人としての「負い目」
「この内容、わかりますか」
言われるままに
贈り物伝達式
2 育成放棄後の思想統制
思想の「現地化」へ
国際情勢に目を向けさせない「二〇〇日戦闘」
朝鮮半島核危機へ
涙は出ない
希望のありか
Ⅴ 独裁下を生きるということ――私に与えられた「革命任務」
1 一二人の工作員に日本語を教える
「用済み」とされた被害者をどう扱うか
手に負えない任務
朝鮮戦争従軍者たち
ネイティブ化という幻想
将来不安な生徒
この二人も秘密工作員の任務につくことはなかった
敵の手に落ちれば――幹部の保身
怖さと後ろめたさ
2 書庫での発見
対外情報調査部七課
検閲からこぼれた記事
武田信玄について翻訳させられた
革命英雄の小説執筆
一冊のパンフレット
3 異質な任務
新室長の野心――金正日の現地指導
「自力更生」のため建設労働者に
月命日ごとに、花かごを
生死を懸けた熾烈な政争
遮断塀の中の生活
機密に接することが負担だった
自分で自分を警備する
4 動き出した事態
日朝国交正常化という目標
「日本に帰るのが怖い」
平壌市内の生活には馴染めない
小泉訪朝、面談へ――変わる北朝鮮側の指示
本音を話せない虚しさ
踏み絵だった質問――「子どもを連れていくか」
決断を後押しした言葉
おわりに――重層的な人権問題として
拉致問題の原点
被害者「線引き」の意味は
被害は拉致そのものだけではない
日本人拉致 関連年表
【書籍案内より】
「突如自由を奪われ、独裁体制下で生きた二四年。北朝鮮からの「帰国」を
後押ししたのは、現地に暮らすある人の言葉だった――。
私はなぜ拉致されたのか。「マインドコントロール」「革命教育」の現実は。
国家に生を翻弄された当事者自らが未解決事件の本質をえがく。
重層的な人権問題として拉致を捉えなおす決定版。」
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